
LINEのステップ配信(自動シナリオ)設計|友だち追加後の“自動で続く関係”
「LINEの友だち追加はしてもらえたのに、その後がなんだか続かない——。」
クーポンや登録特典で友だちは少しずつ増える。でも、次に何を送ればいいのか分からず、気づけば数週間なにも配信しないまま。そうこうしているうちに、静かにブロックされていく。あるいは、思い出したように一斉配信を打つけれど、その準備も毎回それなりに手間がかかる。
そんなお店ほど、「ステップ配信」——友だち追加をきっかけに、あらかじめ用意した数通のメッセージが自動で順番に届く仕組み——が効きます。今日は、追加してくれた人と自然に関係を続け、初回購入や2回目につなげる自動シナリオの組み方を、一緒に考えていきましょう。
結論:LINEステップ配信でやることは、豪華なメッセージを毎回ひねり出すことではなく、①友だち追加“直後”のいちばん熱いタイミングに数通の流れを用意する ②各通に「一つだけの役割」を持たせる ③初回購入・2回目という次の一歩へ、そっと背中を押す——この3点を最初に設計しておくことです。一度組めば自動で回るので、手が空き、しかも一斉配信より一人ひとりに寄り添った内容を届けられます。結果として、ブロック率が下がり、F2転換(初めて買った人が2回目も買ってくれること)やLTV(一人のお客さんが取引の間にもたらす利益の合計)を伸ばす土台になります。
※ 本記事は2026年時点の一般的な解説です。数値はすべて説明のための「例」で、特定の成果を保証するものではありません。LINE公式アカウントの機能名・仕様・料金は変わることがあります。最新の内容はLINEヤフー for Business(LINE公式アカウント)など公式の情報でご確認ください。
いま何が起きているか:友だち追加の“熱”は、日に日に冷めていく
多くのお店で、LINEのもったいない取りこぼしはこんなふうに起きています。
- 友だち追加はされるが、その後の一通目が届くまでに間が空き、お店のことを忘れられる
- 何を送ればいいか決めていないので、配信が止まり、気づけば放置される
- ときどき思い出して一斉配信するが、全員に同じ内容なので、追加したばかりの人にも常連にも刺さらない
- 毎回ゼロから文面を考えるのが負担で、担当者が疲れてしまう
これらに共通するのは、「追加された瞬間がいちばん熱い」のに、その熱を受け止める仕組みがないことです。人は、自分から友だち追加した直後こそ、そのお店に興味が高い状態です。ところが最初の接触が遅れるほど、興味はしぼみ、「なんで登録したんだっけ」となってブロックへ向かいます。
ステップ配信は、この冷めていく前の数日間に、自動で数通を届けて関係をつなぐ仕組みです。一斉配信(セグメント配信=属性や購入履歴で送り分ける配信)が「今この瞬間の全員」に向けたものだとすれば、ステップ配信は「一人ひとりの“追加してからの経過日数”」に合わせて届く。だから、追加したてのお客さんにちょうどいい話を、こちらが起きていなくても自動で手渡せるのです。
具体例:友だち追加後の“最初の数通”を設計する

友だち追加からの数通は、「一通に一つの役割」で組むと、迷わず作れて、読み手にも負担になりません。ここでは、初回購入がまだの人を想定した基本の3〜5通を紹介します。日数はあくまで例なので、自店の商品サイクルに合わせて調整してください。
1通目(追加直後):あいさつとお礼、そして「登録メリット」の確認
追加されたすぐに届く、いちばん大事な一通です。ここが遅れると、それだけで熱が冷めます。
- まずお礼:「友だち追加ありがとうございます」を、事務的でない言葉で。
- 登録メリットの手渡し:クーポンや特典で追加してもらったなら、その受け取り方をこの一通で完結させる。「あとで送ります」で先延ばしにしない。
- これから何が届くか:「お得情報や使い方のコツをお届けします」と、今後の予告を一言添えると、次の通も開かれやすくなります。
2通目(1〜2日後):役に立つ「お役立ち情報」を一つだけ
いきなり売り込まず、「登録してよかった」と感じてもらう一通です。
- 商品の選び方、よくある悩みの解決法、使いこなしのコツなど、買っていない人にも役立つ話を一つ。
- ここで信頼の“貯金”を作っておくと、あとの後押しが押し付けがましくなりません。「役立つ→だから信じられる→だから買ってみよう」の順番を守るのがコツです。
3通目(3〜4日後):初回購入を「そっと」後押し
信頼が少したまったところで、初めの一歩を後押しします。
- 人気商品やおすすめの入口商品を、理由とあわせて紹介する。「なぜこれが最初におすすめか」を添えると、選びやすくなります。
- 追加特典のクーポンに使用期限があるなら、ここで優しく思い出してもらう。ただし「今すぐ買わないと損」と煽りすぎないこと。
- ボタンやリンクで、迷わず商品ページに行ける導線を用意する。
4〜5通目(1週間〜):まだ買っていない人への“もうひと押し”と、次の関係へ
- お客さまの声・レビューを紹介して、「みんな使っている」という安心を届ける。
- それでも動かない人には、別の切り口の商品や、疑問に答えるQ&Aを。押し続けるのではなく、手を変えて寄り添うイメージです。
- ここまでで購入した人は、本来のステップから外し、購入者向けの別シナリオ(初回フォローや2回目の案内)へ切り替えると、なお効きます。
基本シナリオの型(例・初回購入がまだの人向け)
・1通目(即時):お礼+特典の受け取り+今後の予告
・2通目(1〜2日後):お役立ち情報を一つ(売り込まない)
・3通目(3〜4日後):入口商品を理由つきで紹介+期限の思い出し
・4通目(1週間後):レビュー・お客さまの声で安心を渡す
・5通目(10日〜):別の切り口/Q&Aでもうひと押し
大切なのは、最初から完璧を目指さないこと。まず3通だけ組んで動かし、開封や反応を見ながら、あとから増やしたり文面を直したりすれば十分です。
継続率を底上げする、ひと工夫
シナリオが回り始めたら、次の工夫で効き目が変わります。無理に全部やらず、できるものから一つずつで大丈夫です。
- 購入したら流れを切り替える:初回購入した人は、そのままセールス通を送り続けず、お礼と使い方案内の「購入者シナリオ」へ。ちぐはぐな配信を防げます。
- 配信の間隔を空けすぎない・詰めすぎない:熱いうちに、でも毎日は重い。最初の1週間はやや密に、その後はゆるやかに、が目安です。
- 一通ごとに“反応”を見る:どの通でブロックが増える、どの通のリンクがよく押される、を見て、弱い通から直します。
- メールやセグメント配信と役割分担:LINEは「すぐ気づいてほしい後押し」、メールは「じっくり読む話」など、メールとLINEを役割で使い分けると、どちらも活きます。
気をつけたいこと(同意・表示のマナー)
自動で届くからこそ、送り方のマナーが信頼を左右します。とくに次の点に注意します。
- 同意(オプトイン)の範囲を守る:友だち追加は「情報を受け取ってもよい」という同意ですが、頻度が多すぎたり内容が期待とずれたりすると、ブロックにつながります。追加時に伝えた内容と、実際に届く内容をそろえることが基本です。
- やめ方を分かりやすく:受け取りたくない人がブロックや配信停止をしやすいことは、信頼のうえで大切です。しつこさは短期的に効いても、長い目で損をします。
- 価格・特典の表示に注意:クーポンや「今だけ」の表示は、根拠のない二重価格や過度な煽りにならないよう気をつけます(景品表示法=うそ・大げさな表示を禁じるルール)。効能の断定(薬機法)にも注意します。
機能や運用ルールの詳細、料金体系は変わることがあるため、LINEヤフー for Business(LINE公式アカウント)など公式の情報を確認し、判断に迷う表示は専門家に相談してください。誠実な送り方は、目先の反応より長い信頼につながります。
あなたへの影響
- ステップ配信を一度組めば、追加された全員に自動で最適なタイミングの数通が届く。担当者が起きていなくても関係が育ち、手作業の一斉配信より楽なのに効く。
- 追加直後の“熱いうち”に接触できるので、忘れられる前に初回購入へつなげやすくなる。入口の取りこぼしが減る。
- 「役立つ→信頼→後押し」の順を守ると、売り込み感が薄れ、ブロックされにくい。関係が続くほど、F2転換やLTVの伸びにつながる。
- 逆に、友だち追加の後を放置すると、せっかく増やした友だちが静かに離れ続ける。集める広告費だけがかさむ「穴の空いたバケツ」になりやすい。
明日やること
- いまの友だち追加“直後”に、何通・何を送っているかを確認する(何もなければ、そこが最大の伸びしろ)。
- まず3通だけ、たたき台を書く:①お礼+特典、②お役立ち情報を一つ、③入口商品の後押し。
- 各通に「この一通の役割は何か」を一言で書き、役割が二つ以上ある通は分ける。
- 追加時に約束した内容と、実際に届く内容がずれていないかを見直す。
- LINE公式アカウントのステップ配信(自動応答/シナリオ配信)の設定を、公式ヘルプで確認しながら3通だけ登録して動かす。
まずは主力商品の入口となる3通から始めれば十分です。完璧なシナリオを待つより、動く3通を先に置くことが、静かに離れていく友だちを、続くお客さんに変えてくれます。
LINEステップ配信 設計チェックリスト
- 友だち追加“直後”に届く1通目(お礼+特典の受け取り)がある
- 特典の受け取りを1通目で完結させ、先延ばしにしていない
- 2通目は売り込まず「お役立ち情報」を一つに絞っている
- 3通目で入口商品を「理由つき」で後押ししている
- 一通ごとに役割が一つに絞られている(詰め込みすぎない)
- 配信の間隔が詰めすぎ・空けすぎになっていない
- 購入した人は購入者向けシナリオへ切り替える設計になっている
- 追加時に伝えた内容と、実際に届く内容がそろっている
- 配信停止・ブロックがしやすく、しつこくない
- 「今だけ」「二重価格」など景表法・薬機法に触れる表現を避けている
LINEのステップ配信は、特別な仕組みや大きな予算がなくても、追加後の3通から始められます。「ありがとう」「役に立った」「買ってみようかな」——この流れを最初に自動で手渡せるお店は、増やした友だちを一度きりで終わらせず、長いお付き合いに変えていけます。今日、まず3通を。その小さな設計から始めてみましょう。

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