
メルマガ・LINEの配信頻度と時間の決め方|送りすぎず開封される
「今週もう1回送ったら、うざいと思われるかな」。 メルマガやLINEの配信ボタンを押す前に、指が止まってしまう。かといって間を空けると、今度は「忘れられてしまわないか」と不安になる——配信の頻度は、多くのEC担当者が一度はつまずくところです。
送りすぎれば配信解除(登録を外されること)やブロックが増え、送らなすぎればお店の存在ごと忘れられていく。この綱渡りを「勘」でやっていると、いつまでも自信が持てません。今日は、頻度を回数ではなく役割で決める考え方に沿って、メルマガとLINEをそれぞれ何回・いつ送ればいいかを、今日から手をつけられる形で一緒に整理していきましょう。
結論:配信頻度は「週に何回か」から考えるのではなく、①メールとLINEの役割を分ける → ②送る理由があるときだけ送る → ③配信解除・ブロックの反応を見て微調整する、の順で決めると迷いません。
ざっくりした出発点は、メルマガは週1〜2回、LINEは月2〜4回。ただしこれは正解ではなく“仮のスタート地点”です。大事なのは回数そのものより、一通ごとに「これは送る価値があるか」を自分に問える状態を作ること。曜日・時間は、自店のお客さんがいつ買っているかから逆算します。
いま何が起きているか
メールもLINEも、以前より「届いても見られない」時代になっています。受信箱はセールの案内であふれ、スマホの通知は次々に流れていく。そんな中で、送る回数を増やせば増やすほど成果が出る、という単純な話ではなくなりました。
とくにLINEは、通知が手元に強く届くぶん、送りすぎると「通知がしつこい」と感じられ、ブロック(メッセージを受け取らない設定にされること)につながりやすい特徴があります。しかも、配信数に応じて費用がかかるプランも多いので、中身の薄い配信を連発すると、コストだけかかって嫌われるという一番もったいない状態になりがちです。
一方でメールは、埋もれやすいけれど嫌われにくい。じっくり読んでもらう情報や、少し長めの提案に向いています。つまり、メールとLINEは「役割の違う道具」であって、同じ頻度・同じ内容で両方に流すのは、どちらの良さも消してしまいます。ここを分けて考えるだけで、配信の迷いはかなり減ります。
メールとLINE、役割を分けてから頻度を決める

役割を分けると、「何回送るか」は後から自然に決まります。まずは次の目安から始めて、自店の反応で微調整してください。
| チャネル | 向いている役割 | 頻度の出発点 | 一通の長さ |
|---|---|---|---|
| メルマガ | 読み物・特集・少し長い提案・お役立ち情報 | 週1〜2回 | 中〜長め |
| LINE | タイムセール・在庫復活・当日締切など、すぐ動いてほしい案内 | 月2〜4回 | 短く、1メッセージ1用件 |
大事なのは、この回数を「埋めるノルマ」にしないことです。「今週まだ送っていないから何か送らなきゃ」で中身のない配信を出すと、開封率(届いたうち、どれくらいの人が開いて見たかの割合)が下がり、次第に「どうせ広告だろう」と開かれなくなります。順番は逆で、送る理由(新商品・再入荷・季節の提案・役立つ情報)ができたときに、役割に合うチャネルで送る。理由がない週は、無理に送らなくて構いません。
もし両方に登録している人が多いなら、メールとLINEで同じ内容を同じ日にかぶせて送らないことも意識してください。二重に届くと「多い」と感じられ、片方を切られる原因になります。LINEは通知が強いぶん送り方を誤るとブロックされやすいので、LINE配信の失敗パターンとあわせて整えると、全体の頻度感がそろいます。
曜日と時間は「お客さんが買っている時間」から逆算する
配信の曜日・時間に、万人向けの正解はありません。あるのは、自店のお客さんが実際に買い物をしている時間帯というヒントだけです。
まずは注文データを開いて、注文が多い曜日・時間帯をざっくり見てみてください。その少し前に配信を届けると、「見て → そのまま買う」の流れに乗せやすくなります。よくある傾向として、次のような時間帯が動きやすいと言われますが、あくまで出発点として自店で検証してください。
- 通勤・通学の朝(7〜9時ごろ):スマホを見る人が多い。短いLINEと相性がよい。
- 昼休み(12時前後):ちょっとした空き時間。目に留まりやすい。
- 夜のくつろぎ時間(20〜22時ごろ):じっくり読める。メルマガや長めの提案向き。
曜日は、土日にセールを仕掛けるなら金曜〜土曜の朝に告知を届ける、といった具合に「買ってほしいタイミングの少し前」に置くのがコツです。決めたら1〜2か月は固定して、開封率と売上の動きを見ます。毎回バラバラに変えると、何が効いたのか分からなくなるので、変えるときは1つずつにしましょう。
具体例:頻度を上げるなら「配信解除率」とセットで見る
頻度を増やしたくなったときに、必ずセットで見てほしい数字があります。配信解除率(その配信をきっかけに登録を外した人の割合)と、LINEならブロック率です。
たとえば、メルマガを週1回から週2回に増やしたとします。売上の合計が増えても、それだけで「成功」とは言えません。次の2つを並べて見てください。
- 1回あたりの開封率が下がりすぎていないか:たとえば開封率が20%から18%に下がる程度なら、回数が増えたぶん全体の反応は増えているかもしれません。でも15%を割り込むほど落ちるなら、「多すぎる」のサインです。
- 配信解除率が跳ね上がっていないか:普段0.2%程度の配信解除が、増やした週だけ0.6%…と続くなら、その分だけ将来の売上の種を失っています。一度離れた人は、もう戻ってきません。
つまり、頻度の良し悪しは「1回の売上」ではなく、登録者という資産を減らさずに売上を積めているかで判断します。数字の目安は業種で変わるので、自店の平常値をまず把握し、そこからの上下で見るのが確実です。売上を分解して弱い部分を探す考え方はGA4で課題を分解する(集客×CVR×客単価)の記事の見方も参考になります。
迷ったら、「今のリストを1年後も気持ちよく開いてもらえるか」を基準にしてください。目先の1回のために信頼を削る配信は、長い目で見ると必ず損をします。
あなたへの影響
- 役割を先に決めると、「今週送るかどうか」で毎回悩まなくなり、配信の心理的な負担が減る。
- 送る理由があるときだけ送る運用にすると、開封率が保たれ、1通あたりの反応が安定する。
- 配信解除率・ブロック率を見る習慣がつくと、「増やしすぎ」に早く気づけて、登録者という資産を守れる。
明日やること
- 直近の注文データを開き、注文が多い曜日・時間帯を1つ見つける。次回の配信を、その少し前の時間に合わせてみる。
- メルマガとLINEの役割を1行ずつ書き出す(例:メール=読み物と提案/LINE=当日締切の案内)。両方に同じ内容を同じ日に送っていないか確認する。
- 過去数回の配信の開封率と配信解除率(LINEはブロック率)を並べて、自店の平常値をメモする。次に頻度を変えるときの基準線にする。
- 「送る理由リスト」を作る(新商品・再入荷・季節提案・お役立ち情報など)。理由があるときだけ送る運用に切り替える。
配信頻度チェックリスト
- メールとLINEの役割を分けて言葉にしている
- 頻度の出発点を決めている(例:メルマガ週1〜2、LINE月2〜4)
- 「回数を埋めるため」でなく「送る理由があるとき」に送っている
- メールとLINEで同じ内容を同じ日にかぶせて送っていない
- 配信の曜日・時間を、注文が多い時間帯から逆算している
- 開封率と配信解除率(LINEはブロック率)の平常値を把握している
- 頻度や時間を変えるときは、1つずつ変えて反応を見ている
- 配信解除の導線と送信者の表示を分かりやすくしている(特定電子メール法)
法令メモ:広告・宣伝のメール配信は、原則としてあらかじめ同意を得た人だけに送る(オプトイン)、配信解除(受信拒否)の方法を分かりやすく示す、送信者の氏名・名称や連絡先を表示することが特定電子メール法で求められます。LINE公式アカウントも、各サービスの規約・ガイドラインに沿った配信が必要です。細かな要件は総務省・消費者庁や各サービスの最新情報を確認してください。

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