パソコンでアクセス数と購入数の差を見比べながら「見られているのに売れていない」と気づき、どこから直そうかと前向きに考え始めるEC担当者の情景

ECのCVR(購入率)の平均・目安は?低いときの見直し方

「アクセスはそこそこあるのに、なぜか注文につながらない」「うちのお店の購入率って、よそと比べて低いんだろうか」——数字を眺めながら、そんな心細さを感じたことはありませんか。他店の数字は見えないぶん、自分のお店だけが取り残されているような気がして、余計に不安になるものです。

その「買われやすさ」を表す数字が、CVR(シーブイアール=Conversion Rate。ページを訪れた人のうち、実際に買った人の割合。購入率)です。今日は、よく聞かれる「CVRの平均・目安ってどのくらい?」という問いに、正直なところからお答えしつつ、自分の数字が低いと感じたときに、どこから見直せばいいかを一緒に整理していきます。難しい話は抜きにして、明日から動ける形にしていきましょう。

結論:CVRの「世間の平均」は業種・商材・集客の仕方でまるで変わるため、他店の数字と一喜一憂しても意味は薄いです。目安として「EC全体でおおむね1〜3%前後」とよく語られますが(あくまで一般に言われる例)、本当に見るべきは、自分の店の先月・先々月からの推移。まずは自店のCVRを正しく測り、下がった/低いと感じたら「集客の質 → 商品ページ → カゴ・購入手続き」の順に見直すと、原因にたどり着きやすくなります。

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いま何が起きているか|「平均CVR」を追いかけても答えが出ない理由

「EC 平均 CVR」で検索すると、いろいろな数字が出てきます。1%と書いてある記事もあれば、3%、中には5%以上という数字を見かけることもあるでしょう。どれが本当なのかと戸惑ってしまいますが、実はそのどれもが(ある条件のもとでは)正しく、そしてあなたのお店にそのまま当てはまるわけではない、というのが正直なところです。

CVRが業種や状況でこれだけ変わるのには、はっきりした理由があります。

つまり「平均CVRより高いか低いか」で自分のお店を採点しても、足りない原因は何ひとつ分からないのです。大事なのは、外の平均という当てにならない物差しではなく、自分の店の過去という確かな物差しで見ること。先月と比べて下がったのか、ずっと低いままなのか。そこから初めて「じゃあ、どこを直そうか」という具体的な話が始まります。

まずは、自分のお店のCVRを正しく知るところからです。CVRは「注文数 ÷ 訪問数 × 100(%)」で計算できます。多くの場合、アクセス解析ツールで確認できます。無料で使えるGoogle アナリティクス(GA4)なら、eコマース(ネットショップの売上)計測を設定することで、購入率やどの段階で離脱しているかまで見えるようになります。まだ設定できていなければ、そこが最初の一歩です。

具体例|CVRが低いときに見直す3つの場所と順番

集客の質・商品ページ・カゴと購入手続きの3か所を上流から順に見直すと購入率が上がっていく流れの図
CVRが低いときは「集客の質→商品ページ→カゴ・手続き」の順に上流から見直す。手前を直すほど、後ろの数字も一緒に上向く。

CVRが低いと感じたら、あちこち手を出す前に、上流から順に3か所を見ていきます。お客さんがお店を訪れてから買うまでの流れを、川の上流から下流へたどるイメージです。手前を直すと、後ろの数字も一緒に上向くことが多いので、この順番が効率的です。

① 集客の「質」を見る(いちばん上流) CVRが低い原因が、実は商品ページではなく「来ている人がそもそも買う気の薄い人だった」というのは、とてもよくある話です。たとえば、ただ情報を調べたいだけの人が多く来ていたり、商品と関係の薄い広告で人を集めていたり。ここを確かめるには、流入の入り口ごとにCVRを分けて見ます。「広告から来た人」「検索から来た人」「SNSから来た人」で購入率を比べ、極端に低い入り口がないかを探します。安いクリック単価につられて買う気の薄い層を大量に集めていた、というケースはここで見つかります。集客の中身がずれていれば、ページをいくら磨いても数字は動きません。

② 商品ページの「買われやすさ」を見る(真ん中) 来ている人は悪くないのに買われない場合は、商品ページに原因があります。チェックしたいのは次のような点です。

とくにスマホでの見え方は要チェックです。今は多くのお店で訪問の大半がスマホです。パソコンでは整って見えても、スマホでは価格が下まで隠れていたり、写真が小さくて伝わらなかったりします。

③ カゴ・購入手続きの「離脱」を見る(下流) 「カートには入れてくれるのに、最後の手続きで消えてしまう」——これがカゴ落ち(買う直前で離脱されること)です。ここが原因の場合、直せば数字はすぐ動きます。ありがちなのは、次のような引っかかりです。

ここは、実際に自分でスマホから注文を最後まで試してみる(テスト注文)のが、いちばん早い発見方法です。「あ、ここ面倒だな」と自分が感じた場所が、そのままお客さんが離れている場所です。

数字を見るときの注意(例で確認)
CVRは、訪問数が少ない日や週だと大きく上下します。たとえば、ある日100人来て2人買えばCVRは2.0%ですが、翌日50人で0人なら0%。これは「悪化した」のではなく、単に数が少なくて振れているだけのことが多いです(数値は例)。1日単位で一喜一憂せず、週や月でまとめて、複数週の推移で見ましょう。また、セール直後やメルマガ配信日など、特別な日が混じると平均が引っ張られます。比べるときは、なるべく同じ条件どうしで比べるのがコツです。

3か所すべてを一度に直す必要はありません。いちばん数字が落ちている段階を1つ選んで、そこから手をつける。それだけで、CVRは着実に動き始めます。

あなたへの影響

明日やること

  1. まず、自分のお店の今のCVRを数字で確認する(注文数 ÷ 訪問数 × 100)。分からなければGA4などのアクセス解析で見られるように設定する。
  2. 直近の数週間〜数か月の推移をグラフか一覧で並べ、「低いまま」なのか「最近下がった」のかを見分ける。
  3. 流入の入り口(広告・検索・SNSなど)ごとにCVRを分けて比べ、極端に低い入り口がないか探す。
  4. 自分のスマホで、商品ページを開いてから購入完了まで実際に試す(テスト注文)。引っかかった場所をメモする。
  5. 見つかった引っかかりのうち、いちばん影響が大きそうな1つを選び、今週中に直す担当と期限を決める。
  6. 直したら、翌週以降のCVRの推移で効いたかどうかを確認する。1日ではなく週単位で見る。

CVR見直しチェックリスト

見られているのに売れない——その状態は、裏を返せば「あと一歩で買ってくれる人が、すでにお店に来ている」ということです。ゼロから集客をやり直す必要はありません。今いるお客さんが、どこで足を止めているのか。それを1つずつ確かめて、静かに取り除いていく。平均という他人の物差しはいったん脇に置いて、昨日の自分の店より少し買いやすくを合言葉に、明日から一か所ずつ整えていきましょう。

商品ページとカゴの引っかかりを一つずつ直し終え、注文が少しずつ増えていく手応えに前を向くEC担当者の情景

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参考(公式・一次情報)