
EC広告の利益計算シート|ROAS・CPA・利益率の出し方
「売上、過去最高だったんですよ」
そう言いながら、通帳を見て首をかしげる。手元にお金が、思ったほど残っていない。 広告は回っている。注文も増えている。なのに、なぜか苦しい――。
EC担当者なら、一度はこの感覚を味わったことがあるはずです。そして多くの場合、犯人はサボりでも不運でもありません。「どこからが黒字か」を、誰も数字で持っていなかっただけなのです。
結論:広告は「ROASが高いか」ではなく「損益分岐ROASを超えているか」で判断します。
自社の粗利率から黒字ラインを一度出してしまえば、止めるべき広告がはっきり見えます。
計算は記事末の無料ツールで、その場で終わります。
ROAS 300%は、好調なのか?
ここで多くの人がつまずきます。「ROAS 300%なら3倍だし、いいでしょ?」――実は、粗利率次第で黒字にも赤字にもなるのです。
その分かれ目を決めるのが、たった4つの数字です。
| 指標 | 意味 | 計算式 |
|---|---|---|
| ROAS | 広告費の何倍売れたか | 売上 ÷ 広告費 × 100(%) |
| CPA | 1注文の獲得にかかった広告費 | 広告費 ÷ 注文件数 |
| 粗利率 | 売上に対する粗利の割合 | 粗利 ÷ 売上 × 100(%) |
| 損益分岐ROAS | 赤字にならない最低ROAS | 1 ÷ 粗利率 |
自分の「黒字ライン」を出してみる

粗利率40%の店なら、損益分岐ROASは 1 ÷ 0.4 = 250%。これがあなたの分かれ目です。
- ROAS 400% → 黒字(広告費10万で売上40万、粗利16万 − 広告費10万 = +6万円)
- ROAS 200% → 赤字(250%に届いていない)
同じ「ROAS 300%」でも、粗利率が低い商品なら赤字。「好調そう」の中に、静かな赤字が混じっている。これに気づけるかどうかが、利益を残せる店との分かれ道です。
あなたへの影響
- 粗利率を握っていないと、回すほど赤字の広告を「好調」と勘違いしてしまう。
- 商品ごとに黒字ラインは違う。低利益商品の広告は、早めに見直す。
- CPAは「許容CPA(LTVの3割目安)」と並べて、はじめて意味を持つ。
明日やること
- 主力商品の粗利率を出す(販売価格 − 原価 − 送料 − 手数料)。
- 損益分岐ROAS(1 ÷ 粗利率)を商品ごとに出す。
- 広告レポートと見比べ、下回っている配信を止める/入札を下げる。
たった一度この計算をするだけで、「なんとなく不安」が「どこを直せばいいか」に変わります。
チェックリスト
- 主力商品の粗利率を把握している
- 損益分岐ROASを商品単位で出している
- 広告ごとのROASを損益分岐と比較している
- CPAを許容CPA(LTV基準)と比較している
- 赤字広告を毎週見直す運用になっている

関連テンプレート・無料ツール
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