
UGCを増やす仕組みの作り方|お客様の口コミ投稿をECで活かす
「うちの商品、買ってくれた人はみんな喜んでくれているはずなのに、口コミやSNSの投稿がなかなか増えない」——そんなもどかしさを感じたことはありませんか。良い商品を届けている自信はある。でも、お客様の声が広がっていかない。
そのお客様の声こそが、いま多くのECで注目されているUGC(ユーザー生成コンテンツ=お客様自身が作る口コミ・写真・動画などの投稿)です。お店が発信する言葉より、実際に使った人のリアルな声のほうが、次のお客様の背中を押してくれます。とはいえ、「投稿してください」とお願いするだけでは、人はなかなか動いてくれません。大切なのは、お客様が自然に「投稿したくなる」仕組みを用意しておくこと。この記事では、その仕組みを一緒に順番に組み立てていきましょう。
結論:UGCは「集めるもの」ではなく「生まれる仕組みを作るもの」です。①投稿したくなるきっかけ(体験ときっかけ作り)、②投稿のハードルを下げる導線、③集まった声をきちんと活かして見せる、この3つを回すと、口コミは少しずつ自走し始めます。景品表示法(ステマ規制)に触れないよう、「PR・提供」の関係があるときは正直に開示することだけは最初に押さえておきましょう。
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文章だけだとイメージしにくい方へ。このページの内容を、動画でやさしく解説しました。読んでもピンとこなかったところは、ぜひ動画で確かめてみてください。
いま何が起きているか:お店の言葉より「使った人の声」が信じられる時代
商品ページにどれだけ丁寧な説明を書いても、「でも、これはお店側の言い分だよね」と、お客様はどこかで身構えています。一方で、実際に買った人が投稿したレビューやSNSの写真は、利害のない第三者の声として受け取られ、ぐっと信頼されます。
この「使った人のリアルな声」が、まさにUGCです。X(旧Twitter)やInstagramの投稿写真、商品ページのレビュー、開封動画、ハッシュタグ付きの感想——どれも、お客様自身が作ってくれたコンテンツです。
なぜいま重要かというと、理由は2つあります。1つは、購入前にSNSや口コミで検索して確かめる人が増えたこと。もう1つは、UGCが増えると広告に頼りすぎずに信頼が積み上がることです。お店が広告費をかけて「良い商品です」と言い続けるより、お客様が自発的に「これ良かった」と言ってくれるほうが、コストも信頼性も理にかなっています。
ただし、ここに落とし穴があります。「増やしたいから」と、対価を渡して良い口コミを書いてもらい、それをあたかも自然な感想のように見せると、ステマ(ステルスマーケティング=広告なのに広告と分からせない手法)にあたり、景品表示法違反になります。この点は後ほど丁寧に触れます。
具体例:UGCが「生まれる仕組み」を3ステップで組み立てる
UGCを増やすには、行き当たりばったりの「投稿キャンペーン」ではなく、3つのステップを順番に整えるのが近道です。

① 投稿したくなる「きっかけ」を仕込む
人が何かを投稿するのは、「誰かに教えたい」「この感動を残したい」と心が動いたときです。その瞬間を、お店側から少しだけ後押しします。
- 開封体験を演出する:丁寧な梱包、手書き風のサンクスカード、思わず写真を撮りたくなるパッケージ。「箱を開けた瞬間」は、いちばん投稿が生まれやすい場面です。
- ひとことカードで背中を押す:同梱物に「もしよければ #ブランド名 で感想を教えてください。スタッフ全員で読んでいます」と一言添えるだけで、投稿のきっかけになります。
- ハッシュタグを1つ決めて統一する:投稿を集めやすくするため、覚えやすいハッシュタグを1つ用意します。あちこちに分散させず、1つに絞るのがコツです。
同梱物やサンクスカードの設計は、同梱物(サンクスレター・サンプル)の設計でくわしくまとめています。
② 投稿の「ハードル」を徹底的に下げる
「投稿してほしい」と思っても、お客様にとってそれは"ひと手間"です。その手間を1つずつ取り除きます。
- 何を書けばいいか迷わせない:「使ってみた感想を自由に」より、「どんな場面で使いましたか?」「以前の悩みは何でしたか?」と、答えやすい問いかけを添えると筆が進みます。
- 投稿場所を明確にする:レビュー欄なのか、SNSなのか、どこに投稿すればいいのかを商品ページや同梱カードにはっきり書きます。リンクやQRコードで直接飛べるようにするとなお良いです。
- レビュー依頼のタイミングを最適化する:商品が届いて使い始めた頃(購入から数日〜1週間後)にレビュー依頼メールを送ると、感想が新鮮なうちに書いてもらえます。カゴ落ち(買う直前で離脱されること)対策のメール自動化と同じ考え方で、届くタイミングを設計します。
③ 集まった声を「活かして見せる」
ここがいちばん見落とされがちで、いちばん効果の大きいステップです。投稿してくれた声を、お店がきちんと拾って見せると、「投稿すると、ちゃんと見てもらえる・紹介してもらえる」という空気が生まれ、次の投稿を呼びます。
- 商品ページにお客様の声を載せる:レビューの抜粋やSNS投稿(許可を得たもの)を商品ページに掲載します。見せ方の工夫はレビュー(星評価)の見せ方で購入を後押しするが参考になります。
- SNSで紹介・リポストする:お客様の投稿に「ありがとうございます」と反応したり、許可を得て紹介したりすると、投稿した人はうれしくなり、周りも「自分も投稿してみよう」と続きます。
- 感謝を返す:豪華な特典でなくても、「スタッフ一同、読んで元気が出ました」という一言の返信が、次の一歩を生みます。
あなたへの影響
- UGCが増えると、広告に頼りすぎずに「買う前の不安」を減らせます。実際に使った人の声が、迷っているお客様の背中を押してくれます。
- お客様の声を商品ページやSNSに載せることで、お店の言葉だけでは伝わらない"リアルな使用感"が伝わり、購入率(商品ページの買われやすさ)の改善につながります。
- 投稿してくれた人に感謝を返す習慣がつくと、お客様との関係が一度きりで終わらず、ファンとして続いていきます。リピートにもつながる土台になります。
- 「PR・提供の関係は正直に開示する」というルールを最初から徹底しておくと、あとで景表法・ステマ規制のリスクに慌てずに済みます。安心して口コミ施策を広げられます。
明日やること
- 自店の商品で、「投稿したくなる瞬間」がどこかを書き出す(開封時/使ってみて効果を感じた時 など)。
- ハッシュタグを1つ決めて、同梱カードや商品ページ、SNSプロフィールに統一して載せる。
- 同梱物に、投稿を後押しするひとこと(どこに・何を書けばいいか)を1行入れる。
- レビュー依頼メールを、商品到着から数日後に届くように設定する(まだなら手動でも試す)。
- すでにある口コミやSNS投稿を1つ選び、許可を得て商品ページかSNSで紹介してみる。
- 対価や商品提供を伴う投稿を依頼する場合は、「PR」「提供」と分かる表記を必ず入れるルールを決める。
口コミは、無理やり集めるものではなく、良い体験から自然に「生まれる」ものです。まずは、お客様が投稿したくなる小さなきっかけを1つ、明日から仕込んでみましょう。その一歩が、あなたのお店のいちばん信頼される言葉を育てていきます。

チェックリスト
- 自店の商品で「投稿したくなる瞬間」を書き出した
- 覚えやすいハッシュタグを1つに決めて各所に統一して載せた
- 同梱物に投稿を後押しするひとこと(場所・書くこと)を入れた
- レビュー依頼メールを商品到着から数日後に届くよう設計した
- 集まった口コミ・投稿を、許可を得たうえで紹介する運用にした
- 投稿してくれた人に感謝を返す(反応・返信する)習慣を決めた
- 対価・提供を伴う投稿依頼には「PR・提供」の表記を必ず入れるルールにした
関連テンプレート・無料ツール
- ▶ レビュー(星評価)の見せ方で購入を後押しする — 集めた声を商品ページで活かす見せ方
- ▶ 同梱物(サンクスレター・サンプル)の設計 — 投稿のきっかけを同梱物で作る
- ▶ Instagramでファンを増やしてECに集客する — SNSでUGCを広げる土台づくり
- ▶ インフルエンサー・クリエイターとのコラボ販売 — 提供・PR時のステマ規制の注意点
- ▶ 景表法・薬機法・特商法 表現チェック大全 — 口コミ・PR表記のNG/言い換え
- ▶ 商品ページ改善チェックリスト50
あなたのお店では、お客様の声がうまく集まっていますか。扱っている商品ジャンルと、いまの口コミ・SNSの状況を教えていただければ、無料診断で「まず仕込むべき投稿のきっかけ」を一緒に整理してお返しします。
参考(公式・一次情報)
- 消費者庁 — ステルスマーケティング(ステマ)規制・景品表示法について
- 消費者庁 特定商取引法ガイド — ネット販売・表示のルール
※口コミ・レビュー・SNS投稿を販促に使う際は、対価や商品提供の有無にかかわらず、実際の感想を偽らないこと、PR・提供の関係があるときは正直に開示することが重要です。景品表示法(ステマ規制)の具体的な判断は、消費者庁の情報や専門家に必ずご確認ください。