たくさんの商品を前に「どれにしよう」と迷いながらスマホでランキングを見ている人

人気ランキング・売れ筋表示で選ばれる商品ページの作り方

「種類が多すぎて、どれを買えばいいのか分からない」——お客さんがカートに入れる手前でそっと閉じてしまう、いちばんよくある理由のひとつです。あなたも、初めて行ったお店で選択肢が多すぎて、結局「人気No.1」と書かれたものを手に取った経験はありませんか。

商品をそろえるほど、実はお客さんの「選ぶ疲れ」は増えていきます。そんなとき、人気ランキングや売れ筋表示は「みんなはこれを選んでいますよ」という道しるべになります。今日は、この道しるべを嘘なく・分かりやすく見せて、迷っているお客さんの背中をそっと押す方法を一緒に整えます。新しく商品を増やす話ではなく、いまある売れ筋を「選びやすく見せる」話です。

結論:人気ランキング・売れ筋表示は、お客さんの「選ぶ迷い」を減らして購入率(CVR=商品ページの買われやすさ)を後押しします。効かせるコツは、(1)本当の売上・注文データに基づくこと、(2)選ぶ手前の目に入る位置に置くこと、(3)嘘の希少性や順位の盛りをしないことの3つ。まずは売れ筋トップ3を、カテゴリの一覧や商品ページの上のほうに出すところから始めましょう。

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いま何が起きているか

人が「人気」や「売れ筋」に引かれるのは、社会的証明(他の人の行動を、自分が選ぶときの手がかりにする心理)が働くからです。情報が多くて迷うとき、人は「多くの人が選んでいるなら、大きく外さないだろう」と考えます。これは特別なテクニックではなく、行列のできる店に並んでしまう感覚と同じで、日常のあちこちで起きています。

ところが、多くのECサイトでは、この「みんなが選んでいる」という情報がうまく伝わっていません。よくあるのは次のような状態です。

とくに最後の「売りたいものを人気と偽る」見せ方は、短期的には効いても、お客さんの信頼をいちばん早く失います。人気表示の力は「本当のことだから信じてもらえる」という一点に支えられている、と考えておきましょう。

売れ筋を選ぶ手前の位置に、根拠をそえて、嘘なく見せるという3つの条件を並べた図
人気表示を効かせる3条件。「本当のデータ」「選ぶ手前の位置」「嘘の演出なし」がそろって初めて後押しになる。

具体例:何を・どこに・どう見せるか

人気・売れ筋の見せ方は、「1位だけを大きく出す」より、役割ごとに使い分けるとうまく働きます。迷っているお客さんの目線の流れに沿って、次のように考えます。

  1. カテゴリ一覧での「並び替え」:一覧ページに「人気順」の並び替えを用意します。たくさんの商品から選ぶとき、最初に売れ筋が上に来るだけで、迷いはぐっと減ります。ここが人気表示のいちばんの働き場所です。
  2. 売れ筋トップ3〜5の「まとめ枠」:トップページやカテゴリの先頭に「よく売れている商品」を数点まとめて見せます。多すぎると逆に迷うので、3〜5点に絞るのがコツです。
  3. 商品ページ内の「バッジ」:個別の商品ページで、「このカテゴリで人気」「30日で◯個購入」といった小さなバッジを、価格や購入ボタンの近くにそえます。買うか迷う最後のひと押しになります。

たとえば、同じ売れ筋データでも、見せ方でこう変わります。

要素ありがちな見せ方後押しになる見せ方
順位の根拠「人気No.1」だけ「◯◯カテゴリ 月間販売数1位」と範囲を明記
位置特設ページの奥だけ一覧の並び替え+商品ページのボタン近く
点数ランキング50位まで羅列まとめ枠は3〜5点に厳選
根拠の種類店側の「おすすめ」実際の販売数・注文数に基づく
鮮度いつの順位か不明「直近30日」など期間を添える

ここで大切なのは、「売りたいものを人気に見せる」のではなく「本当に売れているものを、探しやすく見せる」という向きです。売上と関係なく順位を操作したり、「残り3点」と表示しながら実際は在庫が潤沢だったりする見せ方は、景品表示法(消費者をだます表示を禁じる法律。優良誤認・有利誤認が対象)にふれるおそれがあります。店側の関与を隠して「人気」「おすすめ」と見せかける演出は、ステルスマーケティング規制(広告なのに広告と分からなくする表示の禁止)の観点でも避けるべきです。判断に迷う表現は、消費者庁|表示対策(景品表示法・ステルスマーケティング規制)で最新の考え方を確認し、必要に応じて専門家に相談してください。

※ ここで挙げた「30日で◯個」「トップ3〜5」などの数字は、考え方を示すための一例です。最適な点数や期間は商品数やお客さんの層によって変わります。まずは自分のカテゴリ一覧を実機で開いて、いま売れ筋がどう見えているか(あるいは見えていないか)を確かめてください。

あなたへの影響

明日やること

  1. カテゴリ一覧ページを開き、「人気順(販売数順)」の並び替えが用意されているかを確かめる。なければ、まずここを最優先で用意する。
  2. トップページかカテゴリ先頭に、実際の売れ筋トップ3〜5をまとめ枠として出す。点数を絞り、いつの・何の中での人気かを一言そえる。
  3. 人気表示に使っている文言を1つずつ見直し、「No.1」「残りわずか」などに正しい根拠と範囲があるかを確認する。根拠を示せないものは、表現をやわらげるか取り下げる。

道しるべは、多いほど親切なわけではありません。お客さんが迷う「その一歩手前」に、本当のことをそっと置いてあげる。それだけで、あなたのお店の売れ筋は、次に迷っている誰かの「これにしよう」に変わります。まずはカテゴリ一覧を1つ、お客さんの目になって開いてみませんか。

人気ランキングを見て迷いが晴れ、笑顔で「これにしよう」と買い物を進めている人

チェックリスト

関連テンプレート・無料ツール

あなたのカテゴリ一覧は、迷っているお客さんに「これが人気ですよ」と道しるべを示せていますか。気になるページを見せていただければ、無料診断で「売れ筋の見せ方で直すべき箇所」を3つお返しします。

参考(公式・一次情報)