自分の商品を前に、お客さんに届く一言をノートに書き出しながら考えているEC担当者

売れる商品名とキャッチコピーの付け方|選ばれる言葉の作り方

「うちの商品、本当はすごくいいのに、なんで素通りされるんだろう」 商品ページのアクセスはある。なのに、お客さんはタイトルをちらっと見て、すっと離れていく。

その原因は、商品そのものではなく、最初に目に入る「言葉」かもしれません。商品名とキャッチコピーが、作り手の頭の中の言葉のままになっていて、お客さんに「これは自分向けだ」と伝わっていないのです。今日は、お客さんの言葉で「ほしい」を引き出す、商品名とキャッチコピーの付け方を一緒に整えていきましょう。

結論:売れる言葉は「うまいコピー」ではなく、お客さんの欲しい結果や消したい不安を、お客さん自身の言葉で言い直したものです。
キャッチコピーは「誰の・どんな場面か」を決めてから一言に絞る。商品名は「検索される言葉+特徴」で、探している人に見つけてもらう。どちらも盛らず、正直に。まずは売れ筋1商品で3案、作ってみましょう。

いま何が起きているか

お客さんは、商品ページを開いてから「自分に関係あるか」をほんの数秒で判断しています。最初に目に入る商品名とキャッチコピー(商品の良さをひと言で伝える短い文)で「違うな」と思われたら、中身を読む前に離れてしまう。せっかくの説明文も写真も、見てもらえません。

ところが、多くの商品ページの言葉は作り手目線になりがちです。「こだわりの逸品」「高品質素材使用」「自信作」——どれも気持ちは分かりますが、お客さんからすると「で、私にどういいの?」が分からない。これは、商品を一番よく知っている人ほど陥りやすい、自然な落とし穴です。

商品名も同じです。雰囲気だけの名前にすると、お客さんが検索する言葉(用途やカテゴリ)が入っておらず、検索結果に出てこない。逆に、内輪の型番だけだと、何の商品か伝わらない。「見つけてもらう言葉」と「中身が伝わる言葉」の両方が、商品名には必要です。

言葉を整えるだけで、同じ商品・同じ写真でも、買われやすさ(CVR、商品ページの買われやすさ)は変わります。お金をかけずにできる、いちばん身近な改善です。

キャッチコピーを作る3つの順番を、誰に・良さ・ひと言の順で左から並べた図
キャッチコピーづくりの順番。「誰に→良さ→ひと言」の3段で、お客さんの言葉に翻訳していく。

具体例:刺さるキャッチコピーの作り方(3ステップ)

そのまま手を動かせるように、3つのステップに分けました。

① 誰の・どんな場面の言葉かを、先に決める 万人向けの言葉は、誰にも刺さりません。まず「この商品を本当に喜ぶのはどんな人か」を1人だけ思い浮かべます。たとえば「在宅で仕事中、午後に集中が切れて困っている人」のように、場面まで具体的にするのがコツです。

② その人の「欲しい結果」か「消したい不安」を1つに絞る 人が買うのは、商品そのものではなく、その先の結果です。「分厚いマット」ではなく「朝までぐっすり眠れる」。「無添加」ではなく「子どもに安心して食べさせられる」。良さをたくさん並べたくなりますが、ひと言に絞るほど強くなります。

③ お客さんの言葉で、ひと言に言い直す ここで効くのが、お客さんがレビューや問い合わせで使っている言葉です。「思ったより軽い」「片付けがラク」——そのまま使える宝の言葉が眠っています。型を知っておくと作りやすくなります。

文章にすると、作る順番はこう並びます。

ステップやることねらい
①誰に喜ぶ人を1人+場面まで具体化ぼやけさせない
②良さ欲しい結果/消したい不安を1つに絞る一点突破にする
③ひと言お客さんの言葉で短く言い直す自分ごとに感じてもらう

※ ここで挙げた型はあくまで一例です。商品やお客さんによって響く言葉は変わります。まずは売れ筋1商品で3案ほど書き出し、見比べてみてください。

商品名は「見つけてもらう言葉」を入れる

キャッチコピーが「気持ちを動かす言葉」なら、商品名は「見つけてもらう言葉」です。お客さんが検索する言葉が入っていないと、そもそも一覧に出てきません。

おすすめは「用途・カテゴリ+特徴+差別化」の順で、自然な長さにまとめること。検索で探している人にも、一覧でぱっと見た人にも、何の商品かが伝わります。

パターン例(イメージ)ねらい
雰囲気だけ「彩りの時間」何の商品か伝わらない/検索に出ない
型番だけ「ABC-100」中身が分からない
用途+特徴+差別化「珪藻土 バスマット 速乾 軽量タイプ」探している人に見つかる+中身が伝わる

ただし、検索される言葉(キーワード)を詰め込みすぎて不自然な羅列にするのは逆効果です。読みにくくなり、モール内の検索(モール内SEO、モール内で上位に表示されやすくする工夫)でもマイナスになることがあります。自然に読める範囲で、大事な言葉を前のほうに置きましょう。

誠実に伝えるための注意点

言葉で背中を押したい気持ちが強いほど、つい盛ってしまいます。ここは気をつけましょう。

あなたへの影響

明日やること

  1. 売れ筋の商品を1つ選び、その商品をいちばん喜ぶ人を1人+場面まで書き出す。
  2. その人の「欲しい結果」か「消したい不安」を1つに絞り、キャッチコピーを3案書く。レビューや問い合わせのお客さんの言葉を借りる。
  3. 商品名に検索される言葉(用途・カテゴリ)が入っているか確認し、「用途+特徴+差別化」で整える。「No.1」「最高」など根拠のない断定が入っていないかも見直す。

言葉は、お客さんを言いくるめる道具ではありません。お客さんがほしいと思っていた未来を、お客さんの言葉でそっと差し出すこと——それが、いちばん選ばれる言葉づくりです。まずは1商品、3案から書き始めてみませんか。

整えたキャッチコピーがお客さんに届き、注文が入って明るい表情になったEC担当者

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