
ポスト投函便の使い分け|小型配送で送料を下げる選び方
「アクセサリー1点だけの注文なのに、宅配便でしっかり箱に詰めて送っている」。薄くて軽い商品なのに、いつもの宅配便でそのまま出していて、送料の伝票を見るたびに「これ、もっと安く送れないのかな」とモヤモヤしたことはありませんか。
実は、薄い商品には薄い商品にあった送り方があります。ポスト投函便——受け取りのサインがいらず、お客さんの郵便受け(ポスト)に直接入れて配達が完了する小型配送のことです。ネコポスやクリックポスト、ゆうパケットといった名前を聞いたことがあるかもしれません。これらを商品の厚みやサイズで上手に使い分けるだけで、送料も梱包の手間も、そしてお客さんの「受け取りそこね」もぐっと減らせます。今日は、はじめての方でも迷わない選び方を一緒に整理していきましょう。
結論:薄くて軽い商品は、宅配便ではなくポスト投函便(サイン不要でポストに届く小型配送)に切り替えると送料が下がる。使い分けの軸は3つだけ——①厚み(3cm以内か/2.5cm以内か)②荷物のサイズと重さ ③補償の有無。まずは主力商品の1つを実際に封筒や箱に入れて厚みを測り、「ポストに入る薄さか」を確かめるところから。壊れ物・高額品・追跡や補償が要る商品は無理にポスト投函便へ寄せず、宅配便を選ぶ。厚みを測る→対応する便を選ぶ→梱包を薄く整えるの順で、1商品ずつ置き換えていくのがコツです。
いま何が起きているか|「薄い商品を宅配便で送る」ムダが積み重なっている
送料は、1件あたりで見ると小さな金額でも、月に何百件と積み重なると利益をじわじわ削ります。とくに単価の低い商品ほど、送料の重みは大きくなります。500円のアクセサリーを送るのに送料が700円かかっていたら、それはもう送料が主役になってしまっています。
ここでよくあるのが、商品の大きさに関係なく、いつもの宅配便で全部送ってしまうという状態です。宅配便は手渡し・時間指定・大きな補償がついた手厚いサービスですが、その分だけ料金も高め。薄いアクセサリーやステッカー、ハンカチ1枚のような荷物には、明らかに「オーバースペック(必要以上に手厚い)」なのです。
そこで出番になるのがポスト投函便です。ポスト投函便には、代表的なものとして次のような種類があります(名前や条件は変わることがあるので、必ず各社の公式ページで最新を確認してください)。
- ネコポス(ヤマト運輸):ネットショップ向けの薄型配送。厚みの上限が決まっていて、ポストに投函して配達完了。
- クリックポスト(日本郵便):全国一律料金で、ラベルを自宅で印刷して出せる小型配送。
- ゆうパケット(日本郵便):厚みに応じて料金が変わる小型配送。
- ゆうパケットポスト(日本郵便):専用のシールや箱を使い、自分でポストから発送できるタイプ。
共通しているのは、受け取りのサインがいらず、お客さんのポストに直接届くこと。お客さんが留守でも受け取れるので「不在で持ち帰り→再配達」が起きにくく、これは送る側・受け取る側の両方にとってうれしいポイントです。逆に、対面での手渡しや大きな補償が必要な商品には向きません。つまり、商品によって向き・不向きがある——ここを見きわめるのが使い分けの第一歩です。
具体例|厚み・サイズ・補償の3つで送り方を振り分ける

やり方はシンプルです。3つの軸で上から順に振り分けていきます。
①厚みで振り分ける(いちばん大事) ポスト投函便の最大の関門は「厚み」です。多くの便で厚み3cm以内、便によっては2.5cm以内という上限があります。まずは主力商品を実際に梱包した状態で、いちばん厚いところをメジャーで測ってみましょう。アクセサリー、ステッカー、薄手の布小物、書類系のグッズなどは、たいてい薄く収まります。逆に、箱入りのコスメや厚みのある雑貨は、そのままではポストに入りません。「梱包後の厚み」で測るのがコツです。商品は薄くても、緩衝材(プチプチなどの保護材)を巻いたら3cmを超えた、というのはよくある失敗です。
②サイズと重さを確認する 厚みをクリアしても、縦横のサイズや重さに上限があります。A4サイズがだいたいの目安になる便が多く、重さも1kg程度までのことが多いです。ここも各社で条件が違うので、自分がよく送る商品が収まるかを一度だけ確認しておけば、あとは迷いません。全国一律料金の便(クリックポストなど)は、遠方に送ることが多いお店ほど割安になりやすいです。
③補償と追跡の要否で最終判断する 最後に、「もし届かなかったら困る商品か?」を考えます。ポスト投函便は、追跡番号(荷物が今どこにあるか調べられる番号)が付くものが多い一方で、紛失・破損の補償は小さいか無いことがほとんどです。数百円〜数千円の商品なら割り切れても、高額品や壊れ物、代替のきかない一点物は、補償のしっかりした宅配便を選ぶほうが安心です。ここは送料の安さだけで決めず、「万一のときいくら損するか」で天秤にかけましょう。
やりがちなNGと、その直し方
・商品の厚みだけで判断する:梱包材を足したら上限を超える。→ 必ず「梱包後」の厚みで測る。
・全商品を一気にポスト投函便へ寄せる:壊れ物まで無補償で送ってトラブルに。→ 高額・壊れ物・一点物は宅配便のまま残す。
・お客さんに配送方法を選ばせない:「早く確実に受け取りたい」人もいる。→ 商品ページや購入手前で送り方と送料・お届け日を明記し、選べる場合は選べるようにする。
・ポスト投函=必ず安全と思い込む:まれに投函後の抜き取りや誤配もある。→ 高額品は避け、追跡付きの便を選び、発送記録を残す。
ちなみに、送料そのものを下げる工夫は配送便の選択だけではありません。梱包資材の見直しや同梱の工夫とあわせると効果が大きくなります(送料・梱包コストの最適化が参考になります)。また、送り状の発行を効率化したい場合は送り状発行・出荷ソフトの選び方、そもそもどの配送業者を選ぶかで迷っているなら配送方法・配送業者の選び方もあわせてどうぞ。
あなたへの影響
- 薄い商品をポスト投函便に切り替えるだけで、1件あたりの送料が下がり、利益が残りやすくなります。単価の低い商品ほど効果が大きく、月間の件数が多いお店ほど積み重なった差は無視できません。
- サイン不要でポストに届くので、不在による再配達が減ります。再配達は配送側の手間でもあり、お客さんの「受け取れなかった」というストレスの元でもあります。ここが減ると、問い合わせ対応の負担も軽くなります。
- 送料を下げられれば、「送料無料ライン」の設計にも余裕が生まれます。いくら以上で送料無料にするかは利益から逆算して決めるものですが(送料無料ラインの決め方)、そもそもの配送原価が下がれば、その分だけ設計の自由度が上がります。
明日やること
- よく売れている商品を1つ選び、実際に梱包した状態で「いちばん厚いところ」をメジャーで測る。3cm(または2.5cm)以内に収まるか確認する。
- 収まるなら、ネコポス・クリックポスト・ゆうパケットなど、自分の出荷本数や送り先に合った便を各社の公式ページで料金と条件を確認して選ぶ。
- 梱包を薄く整える。緩衝材を入れても厚みが上限を超えないよう、平たい封筒や薄型の箱に見直す。
- 高額品・壊れ物・一点物は宅配便のまま残すと決め、「どの商品をどの便で送るか」の一覧を1枚メモにする。
ポスト投函便 使い分けチェックリスト
- 主力商品を「梱包後の厚み」で測っている(商品単体ではなく)
- 厚み・サイズ・重さの上限を各社の公式ページで確認している
- 追跡番号の有無・補償の範囲を把握している
- 高額品・壊れ物・一点物は宅配便に残している
- お客さんに送り方・送料・お届け日の目安を事前に伝えている
- 「どの商品をどの便で送るか」の一覧を作って迷いをなくしている
- 切り替え後、送料が実際に下がったか・トラブルが増えていないかを確かめている
薄い商品には、薄い商品にあった送り方がある——それだけのことですが、伝票を切るたびのモヤモヤは、ここを整えるだけで驚くほど軽くなります。まずは主力商品を1つ、封筒に入れて厚みを測ってみてください。「あ、これポストに入るんだ」と分かった瞬間から、送料も手間も少しずつ身軽になっていきます。できるところから、1商品ずつでいいのです。

関連記事・無料ツール
- ▶ 送料・梱包コストの最適化
- ▶ 配送方法・配送業者の選び方
- ▶ 送り状発行・出荷ソフトの選び方
- ▶ 送料無料ラインの決め方
- ▶ EC利益計算ツール(利益率 / ROAS / 送料無料ライン / LTV)
あなたの店の主力商品、いま「いちばん安く・確実に」届く送り方になっていますか。無料診断で、商品ごとに合った配送の使い分けを一緒に見つけます。